南米一の焼き物の町“チュルカナス”!

 リマから1000キロメートル離れたペルー北部の町ピウラ。そこから更に車で1時間、アドベ(日干しレンガ)造りの家々が立ち並びアルガロボの木々が林立するのどかな雰囲気に囲まれた田舎町があります。その町の名前を“チュルカナス”といいます。
 チュルカナスは、プレ・インカ(紀元前500年から紀元後300年頃)時代のビクス文化が栄えた町です。“チュルカナス”と言えば隣のエンカンターダという町を含めてこの地方で作られる焼き物のことを指し“南米一の陶芸の町”と言われています。

 1960年代、ビクス山の麓で発見されたビクス文化の貴族の墓と思われる遺跡の中からは、壺や動物、人物をモチーフとしたユニークな土器が数多く発掘されました。
 その作陶法は、地べたに座り足の裏で作品を支えながら石(この地方特有の火山石)とアルガロボの木で作られたパレットを巧みに操りながら形を整えてゆく叩き技法、作品の素地に化粧土で彩色し、その上から液状粘土を厚く盛って装飾するデザイン法、厚く盛られた粘土を窯出し後に剥がし作品に色を出す彩色法などが特徴で、世界でも類をみない独特の作陶法だったのです。
 この土器の素晴らしさに触発されたビクス文化の末裔である陶芸家たちは、ペルー政府の後押しもあり「サノック・カマヨック」というグループを結成、彼らは祖先が残してくれたビクスの美しい土器のデザインや技法を研究し、遂には完全なレプリカを作成することに成功したのです。
 この伝統技法を習得した陶芸家たちによって作り出された代表的な作品には、太った女性や踊り子、ふくろう、ロバなど、彼らの伝統や日常生活が映し出された“人や動物の像”や美しい色彩の花瓶や小皿、蝋燭立てなどがあり、それら全てが個性的且つ魅力的な作品として世界から注目を集めるようになったのです。
 現在では、この伝統技法に近代的な技法も取り入れ、更に進化した芸術作品として日本やヨーロッパにも輸出されています。
 チュルカナス、エンカンターダの町には、作陶のための作業場やギャラリーが点在しています。また、ペルー政府が管轄する工芸センターもあり更にすぐれた作品を作りだすための研究やより多くの人達に知ってもらおうと日々努力を重ねています。
 しかしながら、チュルカナスでは、陶芸の仕事だけでは生活ができないので今でもほとんどの陶芸家が半農半陶の生活を送っています。このため、日本の陶芸の町にように、観光客が突然工房を訪ねてゆき、デモンストレーションを見たり体験教室をやったりすることができないのが現状です。
 それでも、焼き物の工房やギャラリーを訪ねてみたり、手付かずの自然が残るペルー北部の田舎町を散策することは、マチュピチュやチチカカ湖といった有名な観光地とは違った意味での感動を味わうことができることでしょう。
 カントゥータトラベルは、チュルカナスでのインストラクター経験を持つリマ在住の陶芸作家・近藤弘規氏とは懇意にさせていただいており、また、氏の紹介によりCITE(チュルカナスにある工芸センター)の責任者・ルイジ・カスティーヨ氏との太いパイプも持っております。
 ある程度の人数(10名前後)が集まれば、チュルカナスでの陶芸デモンストレーション、遺跡見学などのコーディネートなども可能です。

 

 

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